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タイトルテキスト「バイクフライデー・グースネックステム」と、ステムの写真。
私の自転車「バイクフライデー・ニューワールドツーリスト」のステムを【グースネックステム】に変更しました。その「効果」や「注文方法」をご紹介します。


「グースネックステム」は、
  • 乗り心地が良い」です。あのカタチには意味があるんです。
  • 軽い」です。ウルトラライトタイプにしたので、大幅な軽量化になりました。

◎ちなみに
『グースネックステム』は、正式には【カスタム・アジャスタブルステム】(=調整式)または【カスタム・ウルトラライトステム】(=固定式・超軽量)という名称です。
しかし、ガチョウの首に似ているその外見から「グースネック」と呼ばれたり、グイッと曲がっているので「カーブドステム」など、別名で呼ばれることの方が多いですね。

 関連記事:バイクフライデーのステムの種類について別の記事で紹介しています。

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グースネックステムの注文の流れ

注文前に「ポジション」をじっくり煮詰める(必須)

「グースネックステム」はその構造上、アヘッドステムのようにいつでも好きな長さに交換するということができません。

高さ調節機能付き(アジャスタブル)にすれば高さの調節だけはできますが、やはり突き出し量を変えることはできません。

それってつまり、ポジションが固まっていない人にとってはデメリットでしかなくて、本当に調節できないんです。

だから、グースネックステムを注文する前に、ちゃんと快適なポジションを見つけておく必要があります。

せっかくカスタムオーダーしてグースネックを買ったのに「ポジションが合わない…」なんてことにならないように、注文する前にできるだけしっかりとポジションを研究して、その時自分が一番納得のいくサイズでオーダーするようにしましょう。

◎最適なポジションは、ときどき変化するもの
将来的にポジションが合わなくなる可能性はあります。スポーツ自転車ならそれは必然です。その時は改めて違うサイズでオーダーするか、ハンドル交換で調節することになるでしょう。


サイズチャートで寸法を決める

ステムの寸法を測るサイズチャートにアヘッドステムが載せられている写真。
グースネックステムの注文時には、写真・上のようなサイズチャートを使って注文するサイズを決めます。ポジション出しが完了したステムを車体から外してサイズチャートに乗せます。

このチャートによってグースネックの「付け根」と「ハンドルクランプ」の位置関係を指定して、米国BIKE FRIDAY工房で1本ずつ製作されます。

写真のサイズチャートは大阪の「イトーサイクル」のものですが、サイズチャートはBIKE FRIDAYから提供されたものということで、その他の取扱店にも同様のものがあるはずです。

超アナログだけど、意外に正確

サイズチャートに鉛筆で印が付けられている写真。
「こんな手描きの表みたいなもので正確な寸法が出せるのか(笑)」とは私も思いました。でも大丈夫。これを元に指定すれば、製作されるグースネックステムの寸法誤差は10mm以内だそうです。

そもそもこのチャートを使った指定方法自体がアバウトなので、それをもとにクロモリを手作業で曲げ加工・溶接して誤差10mm以内なら上等です。その位の誤差が、ハンドル周りのポジションで一般に許容されるレベルですね。


バイクフライデーの自転車を買うとき、初めからグースネックを選ぶのはお勧めしません

自転車を買う時に「自分のポジションは正確にコレです」なんて言える人はいなくて、同じ人が乗っても「自転車」や「乗り方」「スピード域」が変わればポジションは変わります。

シート角、BBハイト、クリート位置、ハンドル落差、その自転車の常用速度域、すべて考慮して乗らずにミリ単位で指定できる人なんていませんよ。(いたらその人おかしい)

つまり、新しい自転車にはしばらく乗ってみないと、その自転車で自分が快適に乗れるポジションは解らないってことです。特にハンドル周りなんてポジション出しの最後ですから。

ということは、ポジション調整ができないグースネックステムを初めから使うなんて、なかなか無謀な選択です。

バイクフライデーの自転車はセミオーダーメイドで自分の身体に最適なサイズのフレームが製作されますが、その自分に合ったサイズのフレームをベースに、サドルやハンドル、クランクやクリートなどのポジション合わせをする必要があるのは他のスポーツ自転車と何も変わりません。

その時に、ステム長・ハンドル位置が自由に変えられないなら、その時点で終わってます。最終的にポジションを調節できないならオーダーメイドもクソもありませんよね。

バイクフライデーの自転車、特にポケットロケットやポケットロケットプロを買う人は、初めからグースネックにしたがる人が多いですが、ポジション調整はどうなってるんだろう?って思います。

試乗したりフィッティング用ステムを使っても、しばらく走りこむのとはワケが違いますから、ちょっと乗っただけのフィーリングを基準にオーダーするのは意味の無いことです。

じゃあどうしたら良いか?それはやはり、初めはポジション調整が自由にできるステムを使うことです。ということで、バイクフライデーの自転車を注文するという人に私は「アジャスタブル・アヘッドステム」を推奨しています。

グースネックステムを使いたい人は、納得のいくポジションを見つけてからオーダーしましょう。


せっかくオーダーするなら「ウルトラライト」がおすすめ

「グースネックステム」は、その素材(クロモリ)と独特の形状による「しなり」があり、振動吸収性が高いステムです。そして、「しなり」の具合はパイプ径によって大きく変わります。

同じグースネックステムでも「アジャスタブル(高さ調節機能付き)」の場合、パイプが2段のテレスコピック式で、上側のパイプ径が一回り細いので、高さ・長さにもよりますが「柔らかすぎ」と感じる人が多いでしょう。

しかも調整機構の分パーツ点数が多く重たいので交換するメリットが少なく、いったい何のためにわざわざオーダーメイドするのか解らなくなりそうです。

もしポジション調整の自由度が必要なら「アジャスタブル・アヘッドステム」で良いでしょう。そうでないなら、せっかくオーダーするなら「ウルトラライト・グースネックステム」をお勧めします。


「価格」と「分割加工」

グースネックステムの価格

「ウルトラライト・グースネックステム」は、日本円で通常13,000~15,000前後になるようです。

価格がはっきりしないのは、円ドルの為替の影響を受けるからで、これもバイクフライデーの1つの特徴とも言えますね。

さらに、基本的にハンドルも新調する必要があります。(下記で説明)

私が購入した時は、【グースネックステム】+【ハンドル(分割加工工賃含む)】で合計25,000円でした。

ドロップハンドルの「分割加工」

ハンドルの「分割加工」とは、BIKE FRIDAY取扱店で行なっているハンドルを真ん中で分割できるようにする加工です。

BIKE FRIDAYの自転車を専用スーツケースに入れて旅に出る時に、かさばるドロップハンドルが小さくできるので、BIKE FRIDAYでは定番のカスタムの1つです。

それが前提にあるので「グースネックステム」は基本的に分割加工されたハンドル用のステムです。

グースネックのハンドルクランプ部は通常「2ボルト仕様」で、アヘッドステムの様にクランプ前面が分離せず、分割ハンドルを左右から挿し込んで固定する仕組みになっています。

また、グースネックステムのクランプ径は26.0mmなので、現在主流の31.8mmのハンドルが選べません。装着するハンドルの選択肢は比較的狭いです。

(※記載している仕様等は全てこのページ投稿時点の情報です。)

◎分割できなくていいなら、オーバーサイズクランプも選べる
クランプ径31.8mmに対応する「オーバーサイズクランプ」での製作を指定すれば、前面が外れる「4ボルト仕様」になります。ただしオーバーサイズは分割ハンドルを使えないので、スーツケースに収納できない可能性があります。分割できない代わりにハンドルの選択肢が広がります。


注文してから約2ヶ月半で届いた

完成した「グースネックステム」にハンドルが仮組みされている写真。
「グースネックステム」を注文してから2ヵ月半待って、ようやく手に入れることができました。

気になる寸法誤差は【高さ:±0】【突き出し:-8mm】でした。いいかんじ。

で、新しいドロップハンドルは【ニットーM106 NAS(リーチ78mm)】にしたので、いままで使っていた【TNIエルゴシャローエコ(リーチ70mm)】より8mm長い。つまり、ちょうどいい(笑)

◎バイクフライデーはハンドメイドで時間がかかる
バイクフライデーは少人数で手作りしているので、自転車もパーツも出来上がるまでに時間がかかります。大体2~4ヶ月くらいが普通のようです。
といっても、製作に何ヶ月もかかっているわけではなくて、たくさんのオーダーが詰まっているので作ってもらえるまでに「順番待ち」の期間があるということです。2ヶ月以上もグースネックのパイプをグィグィ曲げてたわけではありませんからね(笑)



注目はその「軽さ」、ステムの減量ビフォー&アフター

パーツ点数が全然違う、グースネックは無駄が無い

以前のアヘッドステムと、新しいグースネックステムが並べて置かれている写真。形状が大きく異なり、パーツ点数も違うことがわかる。
新旧ステムを並べてみると、ずいぶん違いますよね。パーツの数や寸法が大きく異なります。それぞれのパーツ構成は以下の通りです。

パーツ点数を比較


ウルトラライト・グースネックステム(左)
  • 一体型パイプ ×1
  • ハンドルクランプ部ボルト ×2

アジャスタブル・アヘッドステム(右)
  • アヘッドステム ×1
  • ハンドルクランプ部ボルト ×4
  • アヘッド-コラム固定ボルト ×1
  • ステムコラム上管 ×1
  • ステムコラム下管 ×1
  • コラム長調節部ボルト ×1

両者共通パーツ
  • フレーム固定部クイックレバー

「こんなに違えば、そりゃ軽いわ(笑)」というかんじ。自転車の場合、ボルト1本で無いだけで重量は結構違いますから、これだけパーツ点数や寸法が違えば軽いわけですよね。


以前の「アジャスタブル・アヘッドステム」

以前のアヘッドステムの写真。重さが600グラムあったことを示している。
「アジャスタブル・アヘッドステム」の重量は【600g】でした。

これでもけっして重たかったわけではありません。肉薄のクロモリで作られたパイプは軽く、私が使っていた「3T」のステム(ボルトは全てチタン)はアヘッドステムの中では最軽量の部類です。

しかし、やはり「アジャスト機構」がある分、パーツ点数が多いですよね。上側のパイプには「調整シロ」があるので余剰の長さがあります。これも不要な分は無駄な重量ですね。


新しい「ウルトラライト・グースネックステム」

新しいグースネックステム(ウルトラライト)の写真。重さが280グラムであることを示している。
「ウルトラライト・グースネックステム」の重量は【280g】でした。320gの軽量化です。これは自転車においてはかなり大きな数字ですよね。

ウルトラライト・グースネックステムは、ステムコラム付け根からハンドルクランプまでを、強度と軽さのバランスが取れる最短のカーブで繋いでいるので、形状・寸法に一切の無駄がありません。

そして「アジャスト機構を持たない」ことで、これ以上削れないくらいの軽さを実現しています。



グースネックステムに交換して解った効果

グースネックステムが装着されたバイクフライデー・ニューワールドツーリストが海岸に停められている写真。

乗り心地が良い

『グースネックステム』は適度な「しなり」があるので、路面から伝わる振動をステム全体が上手く吸収してくれます

ミニベロはその構造上、振動吸収性が低くてガタガタとしんどいもの。バイクフライデーの自転車はそのあたりも考えて作られているので、比較的乗り心地は良いほうですが、それでもやはりミニベロです。潰しきれない振動があるんですよね。

「グースネックステム」に交換したら、今まで吸収し切れずに手に伝わっていた振動の「カド」が取れて、ハンドルから伝わる振動が滑らかで心地良い感触になりました。

サスペンション効果で、段差の通過スピードが向上

「サスペンション」というと自転車では基本的に“要らないもの”と思われがちですが、「サスペンション=路面の凹凸で失速しないための路面追従性」と考えれば、その必要性が解るはず。

ロードバイクにサスペンションはありませんが、あの大きなホイール・長いフォークには適度な路面追従性があります。レースグレードのタイヤが、よく転がるのに意外に柔らかかったり乗り心地が良かったりするのも同じ理由です。

走行中の振動を人間(=一番重たい部分)に伝えないこと、重たい部分を上下に揺らさないことが、速く走るために必要なんです。

また、路面から突き上げる振動を手に感じているとき、自転車は同じ強さで手で路面に押し付けられています。路面に押し付けられているとき、自転車は僅かな凹凸をも拾って速度が低下します。手に伝わる振動を緩和すれば、自転車が路面に押し付けられる力も緩和されます。

要するに、適度な振動吸収性を持つことは、速く走るために必要な要素なんです。グースネックステムには、そんな「速さ」の秘密が隠されていて、ちょっとしたガタガタ道が今までよりも楽に速く走れるようになりました。

オンロードバイクの足回りの硬さ・振動吸収性の理想は「フロントが柔らかく・リアが硬い」です。グースネックステムは、その理想に近づけてくれます。ポケットロケットプロや、ポケロケのモノステー仕様なんかは、グースネックを使えば本当に理想的な自転車ですね。

フロント重量の軽減で走りが軽い

例えば「振動吸収性」なんて無くたって、車体が・特にフロントが軽ければ、自転車は段差・凹凸をクリアしやすく軽快に走れます。

「ウルトラライト・グースネックステム」は【高い振動吸収性】+【超軽量】。もう言うことなしなんですよ。

ステム交換といえば、普通は単にポジションを変えるだけですが、バイクフライデーのこのグースネックの場合、ステムを変えるだけで走りが変わるということが解りました。

自転車が前に進むってことは「フロントが越えていく&リアが蹴っていく」の同時進行&連続サイクルです。その効率を良くしていくことが、自転車を乗りやすく・速くすることにつながります。

バイクフライデー乗りは、一度はグースネックを使ってみて

「グースネックステム」は見た目はヘンテコなカタチで、あまり好みじゃないという人もいるでしょう。だけどこの乗り心地の良さ・乗りやすさは誰もが体験してほしいです。

こんなヘンテコでイケてるステムはなかなか無いので、せっかくバイクフライデーの自転車に乗るなら、グースネックを使わない手は無いと思いました。

先述の通り、バイクフライデーの自転車を買う時に「初めからグースネック」という選択は推奨しませんが、じっくり走りこんで納得のいくポジションが見つかったらオーダーすると良いでしょう。

いや~グースネックにしてみて良かったです。ただ、何度も言うように「グースネックはポジションが固定」なので、私は今後ポジションが異なるグースネックをもう1つか2つ用意して「走行スタイルに合わせてステムを変える」なんて使い方をしてみようかと考えていますよ。


以上、バイクフライデーのグースネックステムのご紹介でした。

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