【ロケ地めぐり】映画『フォルトゥナの瞳』の撮影場所をミニベロで訪ねてみた
今回は、兵庫県の神戸より「ミニベロ×映画」の話題をお届けします。
先日、映画『フォルトゥナの瞳』(2019年2月公開)を観てきました。
この作品は、ほとんどのシーンが神戸で撮影されていますよ。
神戸生まれ・神戸育ちの私にとっては、見たことがある風景や、よく知っている場所がいくつもありました。
自分にとっての「地元の風景」がスクリーンに映し出されて、ストーリーが展開されていく様は、なんだか不思議ですよね。
中には「こんな近所で撮影してたの!?」というくらい、家の近くの場所もあったりして、個人的にワクワクしてしまいました。
そこで!自転車が趣味の私は、この映画『フォルトゥナの瞳』の神戸市内のロケ地を自転車(ミニベロ)で巡ってみることに。
すべてのロケ地ではありませんが、自転車で行けるいくつかの場所を訪ねてみました。
ということで、今回は「ミニベロでロケ地めぐり」というポタリングのもようをお届けします。
- 映画のストーリーについて多くはふれませんが、構成上いわゆる「ネタバレ」の要素が含まれます。これから映画を観る予定のかたはご留意ください。
- この記事の内容(画像・文章・情報)の無断転載を禁じます。
語句説明
この映画は、神木隆之介くん/有村架純さんのダブル主演作品です。
- 神木隆之介くんが演じる「木山慎一郎」を慎一郎と書きます。
- 有村架純さんが演じる「桐生 葵」を葵と書きます。
今回、2台のミニベロ・折りたたみ自転車を「慎一郎&葵」に見立てて、映画のシーンを写真で再現することに挑戦してみました。
- 慎一郎・・・BROMPTON(ブロンプトン)/緑色の自転車
- 葵・・・CarryMe(キャリーミー)/水色の自転車
一部のシーンのみですが、映画を再現した「自転車のカップル」の姿も楽しんでいただければと思います。
東遊園地
まずは「東遊園地」のシーンから映画をたどってみましょう。
「東遊園地」は、神戸の三ノ宮駅の南側、フラワーロード沿いにある公園です。
並木道・水路・広場などがある、都会のオアシス的な場所。
毎年12月には「神戸ルミナリエ」の会場になる場所で、翌1月には「阪神淡路大震災1.17のつどい」が行われています。
神戸在住の人なら誰でも知っているくらい有名な場所ですね。
映画のシーン
映画『フォルトゥナの瞳』の中では、
- 慎一郎が「人の運命が見えること」について思い悩みながら歩くシーン
- 慎一郎が、保育園に遠足の中止を求めて電話をかけるシーン
- そして映画終盤、葵が慎一郎を想いながら一人歩き、空を見上げるシーン
などが、この「東遊園地」でした。
撮影は5月頃に行われたそうで、劇中では緑いっぱいの絵が印象的でした。
この場所の風景いろいろ
カフェ・ド・クリエ 神戸ポートアイランド店
次は「あのカフェ」へ。
「カフェ・ド・クリエ」は日本全国に店舗があるカフェ。
映画に登場したのは「カフェ・ド・クリエ 神戸ポートアイランド店」で、神戸のポートアイランド内、市民広場エリアにありますよ。
ガラス張りの店内からは、外に置いた自転車が見えるほか、「地球ロック」できる場所もあるので、神戸やポートアイランドをサイクリングする時には便利なお店です。
ちなみに、劇中では店名「CAFE de CRIE」は「Cafe de CIEL」になっていますよ。
映画のシーン
映画『フォルトゥナの瞳』の中では「駅前のカフェ」という設定で、
- 二人が待ち合わせをするカフェであり
- 慎一郎が葵に「告白」をした場所でもあります。
映画では、窓辺のカウンター席で二人が肩を並べました。
カフェ横の道
突然の告白のあと、「二人がカフェを出て歩くシーン」「葵が告白への答えを伝えるシーン」は、そのままカフェ横の道でした。
夜のシーンでしたが、劇中では後ろのツツジの木に花が咲いていて、暗く静かでありながら素敵なシーンだったと思います。
ちなみに、神戸市内は街路樹としてツツジが植えられている場所が多く、5月頃あちこちにツツジの花が咲き乱れると、神戸らしい風景だな~と感じます。
ハーバーウォーク
「ハーバーウォーク」は、神戸ハーバーランドの南東角あたりにある、神戸港が見渡せる遊歩道。
歴史的建造物である古い灯台「旧神戸港信号所」があり、神戸港の歴史の長さが感じられる場所です。
映画のシーン
映画『フォルトゥナの瞳』の中では、慎一郎と葵の最初のデートシーンでこの場所が使われていました。
シーンを再現
手をつないで歩く二人のむこうに、ポートアイランドと本土をつなぐ赤い橋「神戸大橋」が見えていましたよ。
アジュール舞子
「アジュール舞子」は、神戸の西端の町「舞子」にある、砂浜がある公園。
一年じゅう、白い砂浜と青い海が見られる、気持ちの良い場所です。夏には海水浴客でにぎわいます。
映画のシーン
映画『フォルトゥナの瞳』の中では、上のハーバーウォークから続く形で二人のデートシーンでこの砂浜が登場しました。
シーンを再現
波打ち際をはだしで歩く二人の姿が印象的でした。
舞子公園
「舞子公園」は、神戸の西端の町「舞子」の海岸線にある広大な公園。
上の「アジュール舞子」とは隣同士で、舞子公園の東となりがアジュール舞子です。
本州と淡路島をつなぐ「明石海峡大橋」の本州側の起点がこの場所ですよ。
ちなみに、ここ舞子が私のホームタウン。子供の頃は近くの漁港でよく魚釣りをしました。明石海峡大橋の建設を最初から最後まで見届けたことは、私の人生の中で貴重な経験の1つです。
映画のシーン
映画『フォルトゥナの瞳』の中では、
- 慎一郎と葵が芝生広場に座ってサンドイッチを食べたり
- 家族連れを見ながら二人の将来の話をした
2回目のデートシーンが、この舞子公園の芝生広場でした。
シーンを再現
二人はここでピクニックデートを楽しみました。
芝生に座る二人のむこうには、明石海峡大橋や、橋のアンカーレイジ(巨大なコンクリートのかたまりみたいなもの)が映っていました。
また、二人の背景にはもう1つ、国の重要文化財である「孫文記念館」のグリーンの壁も映っていましたよ。(ちなみに昔はベージュ色でした&建物自体が別の場所にあった)
ちなみに、私はサイクリングに行った帰りに、よくこのあたりで自転車を置いて、座って海を眺めてから家に帰ります。「いつも見ているこの芝生広場に、有村架純さん・神木隆之介くんが来てたのかぁ」というかんじです。ここにちょうどいい芝生広場があって良かったですね。
滑橋
「滑橋」は、神戸市垂水区を流れる「福田川」にかかる橋。
現在の名谷(みょうだに)町、過去に滑(なめら)という村だった場所にあります。
この滑橋、一見どこにでもある橋ですが「角を丸めた滑らかな形」が特徴的なので、映画を観た人なら記憶に残っているのではないでしょうか。
また、このあたりの橋は他にも角が滑らかに作られている橋がいくつかありますよ。
ちなみに、私はこの近くのラーメン屋さんによく行きます。
映画のシーン
映画『フォルトゥナの瞳』の中では、
葵が暮らすアパートの前に川があり、橋がかかっているという設定で、この場所が使われていました。
慎一郎がひそかに用意していた「ペアリング」を川に投げ捨てようとするシーンも、この橋の上でした。
塩屋町9丁目の階段
神戸市垂水区の塩屋町。ここは山と谷の起伏の多い地形が特徴で、山側からは海が見える場所も多いです。
そんな塩屋町の9丁目には「左右をフェンスで囲われた長い階段」があります。
この場所から南に目を向けると、谷間から海を垣間見るような景色が見えます。
映画のシーン
映画『フォルトゥナの瞳』の中では「慎一郎の家から駅までの道」という設定で、
- 映画序盤、慎一郎が家から出かけるシーン
- また映画クライマックスで慎一郎が「葵の運命を変える」ために電車の駅へと駆け出すシーン
などで、この階段がある風景が使われました。
ちなみに、私はお気に入りのパン屋さんに行く時にこの近くを通ります。また、こんど行ってみようと思っているカフェがこの近くでした(この日は時間が無くて行けなかった)。このあたりは坂が多いので自転車では結構ハードですよ。
都賀川
都賀川(とががわ)は、神戸市の東部・灘区を流れる川。
春には、川沿いに桜の花が見られる場所が多く、夏には水遊びも楽しめる。各所に公園が整備されていて、市民の憩いの場になっています。
私は学生時代、この近くの学校に通っていたので、この辺りのお店や都賀川公園で過ごした時間が長かったですね。
この「都賀川」と「川沿いの道」が映画の中に登場しました。
映画のシーン
映画『フォルトゥナの瞳』の中では、
慎一郎が「葵の運命を変える」ために電車の駅へと必死で走るシーンが、この都賀川沿いの道でした。
レンガ色の石造りの橋脚は阪急電車のもの(写真:上)。こちらも劇中でしっかり映っていましたね。
線路沿いの道
都賀川沿いを駆け抜けた慎一郎は、角を曲がってこんどは線路沿いを走るというシーンに続きます。
映画では、上の「阪急電車の橋」の東側、線路の北側の道を東から西へ走っていました。
なお、駅・線路・鉄道車両などの鉄道施設内での撮影は、阪急電車ではなく近鉄電車で撮影されたようです。
つつじが丘公園
「つつじが丘公園」は、神戸市垂水区つつじが丘にある公園。
「滑橋」からすぐの場所にあります。私がよく行くカインズホームの近くですね。
映画のシーン
映画『フォルトゥナの瞳』の中では、
- 慎一郎が「保育園児の手が透けている」ことに気付くシーン
- 葵が「園児たちが無事に生きていること」を見て微笑むシーン
などが、この「つつじが丘公園」でした。
「園児の透けた手」を慎一郎が掴むシーンはこの砂場でした。滑り台もしっかり映っていましたね。
というかんじで、今回私が訪れた場所は以上です。
まとめ&関連情報
今回はこちら兵庫県の神戸より、
映画『フォルトゥナの瞳』のロケ地になった場所を自転車でめぐるポタリングのもようをお届けしました。
ロケ地めぐりは面白い!
映画に出てきたいろいろなシーン。
見慣れた神戸の風景や、何気ない街角が輝いて見えるのは、
あくまでも私の「地元民の目線」というフィルターを通したものかもしれませんが、
ありふれた場所も「映画のロケ地」という切り口で改めて見てみると、違って見えるものですね。
こんなふうに映画や物語の舞台をたどることの面白さを、今回知ることができました。
ロケ地めぐりには自転車が便利
また今回、自転車で行ったのは正解でした。
エリアに点在する色々なスポットを巡るには「小回りが利く移動手段」が必要です。
自転車があれば、
- 徒歩では時間がかかる距離をクイックに移動でき
- 公共交通機関では遠回りになる場所を最短ルートで結び
- 車ではアクセスが難しい駐車場がない場所にも行ける
など、メリットが多いですね。
輪行するなら折りたたみ自転車
また、今回は輪行もしました。
輪行とは、自転車を電車などに持ち込んで運ぶこと。折りたたみ自転車なら輪行は容易です。
神戸市内を東西に移動する時に電車を使いましたよ。折りたたみ自転車は便利ですね。
こんな「ミニベロ×ロケ地めぐり」という楽しみ方、あなたも日本のどこかで楽しんでみてはいかがでしょう?
自転車の楽しみ方の1つとして参考になればと思います。
それでは、楽しい自転車ライフを!
映画について
今回、私が「ロケ地巡り」をするきっかけとなった映画『フォルトゥナの瞳』、あなたはもう観ましたか?
この映画に関する情報はこちらです。
追記:映画の劇場公開終了後、スペシャルサイトは廃止され、東宝HP内で概要のみが公開されています。
下の予告編動画の映像の中にも、この記事でご紹介した風景がいくつか出てきますよ。
劇場公開終了後に、Amazonのプライムビデオにも『フォルトゥナの瞳』が追加されました。
\ Amazon Prime Video /
(時期により、プライム会員特典で見られる場合と、別途レンタル料金が必要な場合があるようです。)
最後に
この記事の目的は
- 「趣味としての自転車の楽しみ方・使い方」の1つの提案として、
- また「折りたたみ自転車の利便性を確認できるシーン」の一例として、
筆者が体験した「映画のロケ地巡り」のリポートを詳細にお届けするものです。
記事中で紹介した各場所をむやみに訪問することを促す意図はありません。
当該作品に限らず、「ロケ地めぐり」等を行うことは個人の自由です。
ただし、ロケ地は住宅地や一般道路などの場合があります。
ロケ地を訪れる人は、周辺住民の方々を尊重し、迷惑をかけないように細心の注意を払ってください。
具体的には:
- 私語を慎む
- 大勢で訪れない
- 長居しない
- 私有地に入らない
- 路上駐車しない
- マイカーで行かない
- 訪れた痕跡を残さない
- 往来する全ての人や車両を優先する 等
ロケ地には閑静な住宅街などもあります。映画の撮影に住宅地が使われるのは、そこで暮らす地元の方々の理解や協力あってのものです。ロケ地の周辺住民のみなさんに敬意を表したいと思います。