MENU
サイト内検索
すべてのカテゴリー
ふじたひであき
サイト運営者
兵庫県神戸市出身。自転車愛好家、フォトグラファー。

自転車のサイト『MINI VELO 道』ではミニベロとロードバイクの初心者向け情報や、楽しみ方を広げる話題などを紹介しています。自転車用品が好きで、最近は自ら製品開発にも関わっています。

下記SNSからお好みのものをフォローしていただきますと、新着情報・筆者の近況などをお届けします。
【Pickup】カジュアルな見た目の自転車ヘルメットのインプレ詳しくはこちら

自転車の高速化|スピードアップにつながるタイヤの選び方

自転車の走行性能アップ&スピードアップには「タイヤ交換」が効果的です。

特に「ミニベロ」や「クロスバイク」等でスピードに物足りなさを感じている人は、まずはタイヤを替えてみることをお勧めします。

しかし、ただタイヤを新しくすれば良いというものではなく、「選び方」を間違えると期待通りの効果が得られないことも。

そこで今回は「スピードアップにつながるタイヤの選び方」のポイントをご紹介します。

これらのポイントを知っていれば、タイヤ選びに悩んだり・失敗することはなくなるはず。

ということで、あなたの自転車のタイヤ選びの参考になればと思います。

この記事はオンロードタイヤ(舗装路用)に関する内容です。

もくじ

1. まずは「今使ってるタイヤ」を確認

タイヤの種類は?

オンロード(舗装路)でのスピードアップを目指すなら「スリックタイヤ」が最適です。

今使っているタイヤがラジアルタイヤ(全体に溝付き)やセミスリックタイヤ(少しだけ溝あり)なら、スリックタイヤ(溝なし)に交換するのが効果的です。

転がりの良さ

ラジアルタイヤセミスリックタイヤスリックタイヤ

「ウェット路面でのグリップ」や「悪路走破性」などを重視するなら「ラジアルタイヤ」や「ブロックタイヤ」のほうが適しているので、その場合はまた別の視点からタイヤを選ぶことになります。

「太さ」と「適正空気圧」をチェック

タイヤ交換でスピードアップを目指すなら、タイヤの【太さ】と【適正空気圧】がポイントです。

まずは今使っているタイヤの太さと適正空気圧がそれぞれいくらか確認してみましょう。

タイヤの太さ・適正空気圧は「タイヤの側面」に表示されています

  • 太さ】は様々ですが、クロスバイクなら28mm、ミニベロなら38mm程度が標準的です。
  • 適正空気圧】は一定の範囲が設定されていて、一般に太いタイヤほど空気圧は低く、細いタイヤほど高くなります。
タイヤを見る時は「単位」に注意

タイヤの「太さ」や「空気圧」の【単位】はメーカー・製品・規格によってバラバラで、「インチとmm」「barとpsiとkPa」が混在しています。他のタイヤと比較する場合などは「単位の違い」に気を付けて。

2. 今よりも「よく転がるタイヤ」を選ぶ

スピードアップを目指すなら、より細く・高圧なタイヤ

タイヤ交換によってスピードアップを目指す時、次の3通りの選択肢があります。

  1. 今使っているものよりも「細いタイヤ」に交換する
  2. 今使っているものよりも「高圧なタイヤ」に交換する
  3. 今使っているものよりも「細くて・高圧なタイヤ」に交換する

このうちベストな方法は【3】の「細くて・高圧なタイヤ」に交換することです。

より細く・高圧なタイヤに交換することでタイヤの「接地面積」や「変形率」を小さくし、転がり抵抗を低減します。

ここがポイント

タイヤの転がり抵抗を低減することが走行性能アップ&スピードアップにつながります。つまり、タイヤ交換の目的は「転がり抵抗の低減」ということです。

空気圧が同じではダメ、必ず今より高圧なものを

タイヤの空気圧が同じまま太さだけを細くすると「逆効果」になってしまう場合があります。

例えば「①空気圧上限が7.0気圧で28mm幅のタイヤ」から「②空気圧上限が7.0気圧で25mm幅のタイヤ」に交換すると、基本的に「②25mm幅」の方が転がり抵抗が増えます。

その結果「タイヤを細くしたのにスピードアップにつながらない」ということが起きます。

その理由は、タイヤの硬さ(≒空気圧)が同じなら、より細いタイヤほど同じ重さに対する変形率が大きくなり、路面との摩擦抵抗が増えるからです。

これは理論上だけの話ではなく、私も実際にやって転がり性能ダウンを実感しました。

そうならないためには、空気圧を高めてタイヤの変形率を抑えることが必要です。

つまり「タイヤを細くするなら、空気圧は前よりも高くならなければならない」ということです。

これは簡単な話で、例えば同じタイヤでも空気圧を高くした方がよく転がりますよね。

スピードアップ(=転がり抵抗の低減)を目指すなら、交換後のタイヤの太さに関わらず、少なくとも適正空気圧の上限が今より高いタイヤを選ぶのが正解です。

ここがポイント
  • タイヤの転がり抵抗は変形率だけで決まるわけではありませんが、スピードアップを狙うなら「太さ」と「空気圧」と「変形率」の三角関係は無視できないポイントです。
  • 細いタイヤほど適正空気圧が高いのが普通ですが、「細いのに空気圧が低め」「細いのに太いタイヤと同等の空気圧」というタイヤもあるので、選ぶ時はタイヤ製品ごとの特性についてもチェックしてみましょう。

3. スピード以外の性能も要チェック

スピードアップを狙うだけなら、基本的には「より細く・高圧なタイヤ」を選べばOKです。

しかし、もっと性能アップしたいとか、強度・耐久性も気になる人は、以下の要素にも注目してタイヤを選ぶと良いですよ。

「重量」が軽いタイヤほど運動性能は高い

転がり性能がほぼ同じタイヤ同士なら、重量が軽いほど運動性能が高くなります。

たった30gとか50gの差でも、軽いタイヤほどペダリングが軽く加速が良いですよ。

ホイール外周部の重量減は、フレームやその他パーツの軽量化の【10~18倍程度の効果(理論値)】があると言われています。

実際に、たった数十グラムの重量差でも、ペダリングの軽さが実感できます。

  • ただし、軽いタイヤは基本的に「薄い」ので、軽さと引き換えに強度・耐久性が低下している場合も。
  • 「ビードの素材を変えることで軽量化しているタイヤ」は軽さの割に強度があります。

「グリップ性能」が高いタイヤほどコーナリングが得意

自転車の運動性能・コントロール性はタイヤの【グリップ性能】にも左右されます。

「タイヤ」は、カーブ等では常にわずかにスリップ(横滑り)しながら向きを変えていて、このスリップ量が大きいと、カーブで予想以上に外に膨らんでしまったり、「これ以上車体を傾けるのが怖い」と感じたり、最悪転倒したりします。

一方、グリップ性能が高いタイヤなら、イメージした走行ラインに近い、より「思い通りのコーナリング」ができます。場合によっては「安全」にも関わるので、スピードアップするならグリップ性能にも意識を向けたいですね。

「強度」は触れば大体わかる

タイヤの【強度】は「素材の厚みと使い分け」で決まります。

とても単純な話ですが、厚いほど丈夫で、硬いほど丈夫です。

「パンクに強い」「耐パンク性を高めた」などと書かれている製品ほど、厚みや硬さがあり、実際に触ってみれば「なるほど、これは丈夫そう」というのがすぐにわかりますよ。

軽量なスポーツ系のタイヤでも、強度が必要な部分に十分な厚みと硬さを持たせてあれば、それは比較的丈夫な強いタイヤです。

タイヤを買う時にもし現物を触る機会があったら、一度手に取って触ってみると良いでしょう。

  • 触ってみて「薄い・柔らかい」と思うタイヤは弱いタイヤです。
  • 「厚い・硬い」と思うタイヤは丈夫な強いタイヤです。

「耐久性」はグリップ性能と引き換えの場合が多い

タイヤの【耐久性】は使われているゴム(コンパウンド)の性質によって大きく変わります。

  • 硬くてグリップ性能が低いタイヤは、磨耗するのが比較的遅く長持ちします。
  • しなやかでグリップ性能が高いタイヤは、磨耗するのが比較的早く寿命が短いです。

タイヤの消耗具合は乗り方にもよりますが、タイヤそのものの耐久性はグリップ性能とのトレードオフになると考えるとわかりやすいでしょう。

タイヤの【強度】と【耐久性】

タイヤの丈夫さについて考える時、「強度」と「耐久性」の2つの要素があります。

  • 強度」とは耐カット性のことで、不意のパンクやバーストに対する強さを指します。
  • 耐久性」とは耐摩耗性のことで、どのくらい使えるかという寿命の長さを指します。

4. その他のポイント

チューブ交換も忘れずに

タイヤの太さが変わると適合する【チューブ】の太さも変わる場合があります。タイヤを交換するときは、新しいタイヤサイズに対応するチューブに交換しましょう。

ちなみに、タイヤとチューブは同じメーカーで揃えると相性が良いので安心ですよ。チューブを選ぶ時は「サイズ」「バルブの種類」「バルブの長さ」をよく確認しましょう。

「空気圧」をしっかり調整しよう

タイヤの性能は【空気圧】によって大きく左右されます。また、製品によって性能が発揮できる空気圧が異なります。そのため、タイヤ毎にそれぞれ「適正空気圧」が設定されています。

適正空気圧」には一定の範囲があり、タイヤの空気圧が常にその範囲内でなければならないことを示しています。(例:4.5~7.0bar、100~160psi等)

空気圧を適正範囲内に調整することで、そのタイヤ本来の性能が発揮されます。

この「空気圧」がきちんと調整されていないと、高性能なタイヤであってもその性能が発揮できず、空気圧が低いとパンクの原因にもなります。しっかりと調整する必要がありますね。

ここがポイント

適正空気圧の範囲内であっても「下限付近の空気圧」ではタイヤの性能を十分に発揮することができないので、空気圧は基本的に中程度以上を保つようにしましょう。

まとめ

以上「スピードアップにつながるタイヤの選び方」と関連する情報をまとめてご紹介してみました。

  1. 今よりも細くて高圧な、よく転がるタイヤを選ぶ
  2. そして、空気圧をきちんと調節する

そうすれば、自転車のスピードアップが実現できます。

コンポーネントをグレードアップしてもスピードアップにはほとんど影響しませんが…

タイヤをグレードアップすると、その違いは確実に体感できます

自転車のスピードアップを考えるなら、まずはタイヤ交換から試してみてはいかがでしょう?

お伝えした内容が、あなたのタイヤ選びの参考になればと思います。

ミニベロにオススメの高性能タイヤはこれ

もしあなたがスピードアップさせたいと考えている自転車が「20インチのミニベロ」なら、
最も大きな効果が期待できるのはシュワルベの「シュワルベワン」というタイヤです。(2018年時点)

「シュワルベワン」はミニベロ用タイヤの中でも特に細く高圧で、よく転がる良いタイヤですよ。

非常によく転がるだけでなく、P社のライバル製品よりもグリップ性能も乗り心地も良いんです。もう感動してしまいました。

「シュワルベワン」について詳しくは以下のページでご紹介しているので、あわせて参考にしていただければと思います。

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
記事がお役に立った時は、SNSでシェアしていただけると励みになります
もくじ