自転車の日常メンテナンス|愛車をピカピカに保つ簡単なお手入れ方法【初心者向け】
ミニベロ・ロードバイク・クロスバイクなど、趣味で自転車に乗っている人なら、
お気に入りの自転車がドロドロに汚れているよりも、いつもキレイなほうが嬉しいですよね。
日頃のちょっとしたお手入れで、自転車をきれいに保つことができますよ。
ということで今回は「自転車の汚れを落として、キレイにピカピカに保つ方法」をご紹介します。
この記事では「難しくない、誰にでも出来る簡単な方法」をセレクトしているので、
自転車のお手入れ・日常メンテナンスの参考になればと思います。
1. 自転車の汚れをチェック
サイクリングの後に自転車を見てみると、気になる汚れを発見することがありますよ。
車体のあちこちに「砂ぼこり」や「泥はね」「油汚れ」「謎の液体」など色々な汚れが見つかります。
長距離を走るロングライドや、雨に降られた日には、フレームに付く汚れも多くなりますね。
とくに「ダウンチューブの下側」や「シートチューブの後側」等は汚れが付きやすいところ。
また、フレームが汚れている時は「ブレーキ」や「ディレイラー」などのパーツも汚れていることが多いです。
フレーム形状や車種によっても「汚れやすい部分」というのがあるので、いつも汚れを見つける場所を覚えておくといいですね。
2. まずは「砂ぼこり」を落とす
砂ぼこりが付いたまま塗装面をこすると傷が付くので、フレームを拭いたりする前に、まずは「砂ぼこり」を落としておくのがベター。
「砂ぼこり」はブラシ等でやさしくなでるようにすると傷をつけずに簡単に落とせますよ。
フレームの広い範囲は「ふわふわのブラシ」で
なるべく柔らかいブラシを使うことで、塗装面に余計な力が伝わらず、傷を付けにくいです。
参考までに、私が使っている「ハクバのボディブラシ」は、フワフワで塗装面にもやさしく、傷をつけにくいブラシ。本来は「カメラに付いたホコリを落とすためのブラシ」ですね。
このブラシでフレームをなでれば、広い範囲のホコリをササッと落とせるので便利なんです。ブラシは水洗いが可能ですよ。
ちなみに、以前は色とサイズが複数あり、上の写真にある「オレンジ色」が私のお気に入りでしたが、現在は「ブラック」のみの1色展開になったそうです。
せまい所には「長い柄のハケ」等で
長い柄がついたハケ等を使えば狭いところにも手が届くので、「フレームの接合部」「BB周り」など「ホコリが溜まりやすく、掃除しにくいところ」のホコリを落とすのに便利ですよ。
こちらも塗装面にやさしい柔らかいものをセレクト。
ちなみに、ハケの先端形状は「金巻タイプ」と「柄で挟んだタイプ」の2種類があり、「金巻タイプ」のほうが薄くて狭いところに使いやすいです。(上記の私が使っているのが金巻タイプ)
- ブラシやハケに油汚れが付くと、汚れを塗り広げてしまうので「油汚れ」や「グリスが付いている箇所」には触れないように気を付けて。
- 「泥」はブラシでは落ちにくいですが、「細かい砂粒」など取り除けるものはなるべく落としておくことが拭き上げ時に余計な傷をつけないためのポイント。
- ブラシやハケは消耗品。なるべく安価で再入手が容易なものを選んでおくのがお勧めです。
3. 汚れを落としてキレイにする
「気になる汚れ」を見つけたら、なるべく早くキレイにしましょう。
自転車をきれいにする方法は色々ありますが、次のような方法&お手入れ用品が簡単です。
泡状クリーナーで「水なし洗車」する
ふだんのお手入れには「水なし洗車」がおすすめです。
ワコーズの「フォーミングマルチクリーナー」は、水を使わずに洗車できる便利なクリーナー。
フレームにもパーツにも使える泡状スプレーで、これ1本で色々なところをキレイにできます。
フレームの汚れをキレイに
汚れが付いているところに吹き付けると、泡が汚れを浮かせてくれるので、一息置いてからウエスで拭き取ります。
▼泡が見えやすいように青い自転車で。泥&油膜がついたヘッドパーツ周辺に吹き付けた様子。
「泡状で垂れにくい」「使用後の水洗い不要」なので、狭いスペースや家の中でも作業できるのがポイント。
▼拭き上げると、汚れがスッキリ落ちてキレイになりました。
パーツもキレイになる
パーツの汚れが気になる時は、フレーム同様に水なし洗車が可能です。
フォーミングマルチクリーナーは「フレームの塗装面」だけなく、「ホイール」や「クランク」「ブレーキ」「ディレイラー」などパーツの汚れを落とすのにも便利ですよ。
「クリーナーの泡」で汚れを浮かせて、拭き上げるだけ。
パーツクリーナーほどの高い洗浄力はありませんが、油膜・油汚れもある程度落とすことができます。
クランクやブレーキなどのパーツも、汚れを落とすと見栄えがしますね。
ちなみに「チェーンの油汚れ」については、「洗浄と注油がセットの作業」なので、下記のページを参考にしてくださいね。
汚れ・油膜が落ちてピカピカに
汚れがひどい部分も、それ以外のところも、自転車1台を全体的にサッサッと拭き上げれば、あっという間に洗車が完了。水なし洗車はお手軽です。
「フォーミングマルチクリーナー」は素材に優しいクリーナーなので、塗装面から樹脂・ゴム部分までどこにでも安心して使えるのが良いところ。
自転車だけでなく、車や家庭のお掃除にも使えるので、1本持っておくと重宝しますよ。
拭き取りには「ウエス」「クロス」を使い分ける
クリーナー液や汚れを拭き取る時に使うウエスは、どのようなものを使うと良いでしょう?
こだわるなら「マイクロファイバークロス」
フレームの広い範囲の拭き上げには「マイクロファイバークロス」が最適です。汚れのかき取り性が高く、傷をつけにくいですよ。
折りたたんで厚みを作ることで、ふんわり優しく拭き上げることができます。何度も折ったり・裏返したりして、常にキレイな面を使うのがポイント。
マイクロファイバークロスは1回で使い捨てるとコスパが悪くなりますが、洗って繰り返し使えるので、きれいに使えば長持ちしますね。
どこでも使える「紙ウエス・不織布ウエス」
汚れがひどい部分や、せまい隙間などの拭き取りには、使い捨ての「紙ウエス」や「不織布ウエス」が便利です。
ウエスは折りたたんだり、細く丸めたりすることで、狭い隙間なども拭き取れます。
ウエスが油で汚れたら、そのまま捨てるだけ。クロスを汚したくないところの拭き上げには使い捨てのウエスが便利ですね。
「キムタオル」や「ワイプオール」は自転車乗りなら常備しておきたい定番ウエス。
いずれのウエス・クロスを使う場合も、なるべく力を入れずに優しく拭き上げるのが余計な傷を作らないためのポイントです。
ちなみに「六角ボルトの頭」など、ウエスで拭きにくい細かいところや穴には「綿棒」を使うといいですよ。
- 「フォーミングマルチクリーナー」と「ウエス・クロス」があれば、いつでもすぐに自転車の汚れをキレイに拭き上げることができますよ。
- 徹底的に洗車するなら、パーツを外したり「水洗い」する方法もありますが、ふだんは「水なし洗車」などの簡単な方法を選ぶことで作業のハードルが下がりますね。
4. コーティングしてキレイを長持ちさせる
汚れを落とした後は、なるべくキレイな状態を長く保ちたいですよね。
フレームの表面をコーティングすることで、汚れが付きにくく、付いても落としやすくなりますよ。
また、「ツヤが出る」「撥水するようになる」など一石二鳥の効果も。
スプレータイプのコーティング剤がお手軽
自転車に使えるコーティング剤は数多くありますが、手軽に使えるのは「スプレータイプのコーティング剤」。
私が使っているものを2種類ご紹介しておきますね。
コーティング剤|バリアスコート
「ワコーズのバリアスコート」は自転車にも使いやすく定評があるコーティング剤。
使い方は簡単で、塗装面またはクロスに付けて拭き上げるだけ。
ガラスとレジンのハイブリッドコーティングで、ツヤが出て、汚れが付きにくくなりますよ。
バリアスコートは塗装面のほか、金属・プラスチック・カーボン部品にも使えるので、1本で自転車全体をピカピカに仕上げることができます。
ブレーキやクランク、ディレイラーなどもコーティングできますよ。
ちなみに、マット(艶消し)塗装に使った場合は、色味に深みが出つつ、マット感は保たれます。
揮発性のニオイが強いので、しっかり換気するか、屋外で使うのがお勧めです。
コーティング剤|Gran(グラン)
私も以前はバリアスコートをメインに使っていましたが、新たに使い始めて良かったのは「ヴィプロスのGran(グラン)」というコーティング剤です。
Gran(グラン)は比較的新しいコーティング剤。その「艶」や「撥水性」「汚れにくさ」はバリアスコートより上で、付いた汚れが落ちやすいです。
こちらも使い方は、塗装面orクロスに付けて拭き上げるだけ。
フレームがツヤツヤしてると気持ちいいですね。
Gran(グラン)には「溶剤」が使われていないので、塗装にも樹脂にもやさしく、嫌なニオイもしないという特徴がありますよ。
塗装面&パーツ全般に使用可能で、艶消し部分に使用した場合はマット感が保たれます。
また、塗装や樹脂のUV劣化を防ぐ「紫外線保護効果」もあるので、長期的に見ると「塗装の色褪せ」に対する効果が期待できますね。
ちなみに、メーカーによると300mlボトル1本で自転車30台分(施工30回分)の量があるそうです。
- コーティング剤に付属するマイクロファイバークロスは自転車で使うとすぐに汚れてダメになる(油汚れなどが付く)ので予備のマイクロファイバークロスは必須です。
- コーティングの効果(つや等)は施工面との相性もあるようなので、いくつか試してお気に入りを見つけてみましょう。
コーティングは必須?
フレームのコーティングは必須ではありませんが、やっておいたほうが確かに自転車がきれいに保てるのでお勧めです。
「ツヤ」は使えばすぐに解るし、「汚れにくさ・汚れの落ちやすさ」はコーティング後のお手入れ時に実感できます。
自転車をよりキレイに保ちたい人や、塗装面の「艶や輝き」にこだわる人は、試してみてはいかがでしょう。
コーティングの頻度は?
コーティングは一度すると、しばらく被膜が保たれるので、お手入れの度に毎回コーティングする必要はありません。
「スプレータイプのコーティング剤」の被膜は「原液を塗り伸ばすタイプのガラスコーティング」等と比べると薄く・長持ちしませんが、それでも一定期間は保たれます。
被膜の耐久性は使用するコーティング剤によって異なりますが、メーカーの説明によると最低でも2ヶ月程度は持つと考えていいそうです。
また、コーティング被膜が無くなる前に「上から重ね塗り」することで被膜が厚くなり、ツヤや保護効果が長持ちするので、1~2ヶ月に1度くらいを目安にコーティングしておけば十分といえます。
実際にそんなふうにしてきたところ、私の自転車のフレームは「最初にコーティングした時と同じツヤ」が保たれていますよ。ご参考までに。
5. お手入れを続ける
ここまで「自転車をキレイにする簡単な方法」を見てきました。
- サイクリングの後は、汚れをチェック
- 「砂ぼこり」を落とす
- 汚れを落としてキレイにする
- コーティングしてコンディションを保つ
そして、時々これらのお手入れをすることが「自転車の日常メンテナンス」になります。
「できる範囲」で「簡単な方法」からで良いので、お手入れを実践することが、自転車をいつもきれいに保つためのポイント。
「汚れたらキレイにする」、ただそれだけのことですが、続けていくと愛車の輝きが違ってきますよ。
まとめ
ということで今回は「自転車の日頃のお手入れ」について、筆者もやっている簡単な方法をいくつかご紹介してみました。
自分で自転車をお手入れすると、どんどん愛着が湧いてくるもの。
逆に「汚れたまま」にしていると大切にする気持ちが薄れてきます。
いまの愛車と長く付き合いたいと考えているなら、日常メンテナンスを忘れずにしてあげることが大切ですね。
以上、「自転車の汚れを落として、キレイにピカピカに保つ簡単な方法」でした。
ご紹介した内容が、あなたの自転車ライフのお役に立てれば幸いです。
こちらの記事もぜひ参考に
他にも「自転車の日常メンテナンス」の方法を下記のページでご紹介しています。
あわせて参考にしていただければと思います。