ボトルケージの位置をズラして調整できるアイテムが便利過ぎたので3つも買ってしまった話
ボトルケージの位置を調整したい
自転車にボトルを装着するためのアイテム「ボトルケージ」。
ボトルケージの取り付け位置は、
自転車のフレームに用意されたネジ穴(ボトルケージ台座)の位置に左右されるので、
- お好みの位置に付かない場合や、
- ボトルを出し入れしにくい場合もあるんですよね。
ボトルの「出し入れしにくい」「フレームに当たる」を解決
そんな「ボトルケージの取り付け位置」を移動・調整できるアイテムがありますよ。
私もミニベロやロードバイクに使ってみたところ、これがすごく良かったので、
「使い方の例」「取り付け方法」とあわせてご紹介しますね。
シマノのボトルケージアダプター
ボトルケージの位置調整ができるアイテム、
私が使ってみて「これは良いな」と思ったのは「シマノのボトルケージアダプター」です。
このアイテムは、もともとはシマノのDi2(電動変速機)のバッテリーとボトルケージが干渉する場合に、ボトルケージの位置をズラして逃がすためのオプションパーツなのですが、
Di2搭載車でなくても、単にボトルケージの位置調整のために使用できます。
取り付け位置を32~50mmズラすことができる
これを使えば、ボトルケージの取り付け位置を、元の位置から【最小32mm~最大50mm】の範囲でスライドして調節できるようになりますよ。
ちなみに、このパーツの厚みは9.5mm。使用することでボトルケージとフレームの距離が約1cm離れますが、それによるデメリットというのは特にありませんでした。
軽量で、見た目も悪くない
主要パーツ2点と、付属のボルト4本・スペーサー2個を合わせた重さは25g。軽いですね。
ダウンチューブに取り付けるなら、スペーサー(1g×2個)は通常不要です。
マットブラックの外観は変に目立つこともなく、野暮ったさもありません。これならどんな自転車にも違和感なく使えそうですね。
ちなみに
このシマノのボトルケージアダプター(SM-BA01)、2015年頃販売された製品に不具合があったことから、レビュー情報を見ると悪い評価がたくさんあります。
現在はそのような問題は無いようで、もちろん私が購入した製品(3つも買った)もすべて問題ありませんでした。安心していいと思いますよ。
使用例1|ミニベロでボトルがあたる問題を解消
ミニベロや折り畳み自転車のフレーム形状はさまざま。
ボトルケージの取り付け位置が特殊な車種や、出し入れがしにくい車種もあります。
Before|短めのボトルしか使えなかった
こちらは、折り畳みミニベロ「バイクフライデー・ニューワールドツーリスト」の例。
メインフレームは前後に長く広々しているように見えますが、ボトルケージ&ボトルを装着すると、前方のスペースが思いのほか狭く、ボトルの出し入れが難しい。
ちょうど飲み口のあたりがフレームに当たるんですよね。
普通サイズのボトルでも干渉するので、大容量のロングボトルを使うのは無理。このままでは短いボトルしか使えません。
こんな時、「ボトルケージの取り付け位置がもう少し後ろだったらいいな」と思いますね。
After|長いボトルも使えるようになった
シマノのボトルケージアダプターを使って、ボトルケージの取り付け位置を後ろに移動。
すると、スムーズに出し入れできるようになり、今まで使えなかったロングサイズのボトルも普通に使えるようになりました。
縦に長~い保冷ボトル「ポディウムアイス」を出し入れする時も、前方にじゅうぶんなスペースが残っている。
ボトルケージを買い換えることなく、いつものボトルケージのまま使用感を改善できるのが良いですね。
使用例2|ロードバイクで出し入れしにくいを改善
こちらはロードバイクでの例。
Before|スペースが狭くて出し入れしにくかった
こういうスローピングタイプのフレームは、ホリゾンタルフレームと比べると「前三角」の空間が狭く、ボトルの抜き差しに必要なスペースが不足しやすいです。
この車体の場合は「斜めに抜き差しできるタイプのボトルケージ」を使うことで、なんとかボトルの出し入れは可能になりましたが、
それでもやはり出し入れするたびにボトルがフレームに当たってしまいます。ボトルの飲み口が汚れたり、フレームに傷が付くのも嫌ですね。
スペースに余裕が無くて、特に長めのボトルでは確実にフレームに擦ってしまいます。
ボトルの出し入れがしにくいと、走りながらの水分補給が面倒に感じるし、なにより「ボトルを戻すのにもたつく」ことで危険も増します。改善したいですね。
After|スペースが広がって快適になった
ボトルケージアダプターを使って、ボトルケージを下方に移動。
スペースが広がって、ボトルの出し入れがしやすくなりました。
今まではギリギリをねじ込むような感じだったので、一気に快適になりましたね。
ボトルの出し入れがスムーズにできれば走行中の水分補給がスムーズにできるので、結果的に水分補給時のストレスが減り、走行に集中できます。(安全にもつながる)
たった数cmの違いで、使用感はずいぶん変わるものですね。ボトルケージの取り付け位置をズラして・スペースを広げてみて、よく解りました。
取り付け手順
シマノのボトルケージアダプターの取り付け方法は次の通りです。
1. ボトルケージ台座に仮留めする
本体の「金具」をボトルケージ台座に添えて、「長いほうの穴」にボルトを挿してボトルケージ台座に仮留めします。
金具の仮留めが済んだら「カバー」を乗せておきます。
ちなみに、この「カバー」はボトルケージと金具に挟まれることで固定されるので、この時点では「ただ乗っているだけ」の状態です。
- 金具には裏表の向きがあります。「丸い穴」の部分がフレームから浮いて、「長い穴」のほうがボトルケージ台座に接する向きで使います。(=説明書には記載がない)
- シートチューブに固定する場合で、フロントディレイラー台座と干渉する場合は「付属のスペーサー」を自転車との間に使います。
2. ボトルケージを取り付けて、位置を調節する
「仮留めしたボトルケージアダプター」にボトルケージを取り付けて、どの位置に固定すると使いやすいかをチェックします。
この時、ボトルケージにボトルを抜き差しして確認&調節するのがベター。
ちなみに、ダウンチューブとシートチューブの両方にボトルケージを装着する場合は、ダウンチューブ側のボトルケージの位置を下方にやり過ぎると、ボトルケージ同士が干渉することがあるので、両方装着時はそれぞれの位置関係を調節する必要がありますよ。
3. 位置が決まったら、しっかりと固定する
取り付け位置が決まったら、「1」で仮留めしていたボルトをしっかりと締めて固定します。
そして最後に、ボトルケージをきちんと取り付ければ完了です。
ちなみに、写真のボトルケージは「ミノウラのデュラケージ」。昔からある定番ですね。
- ボルトを本締めする際、ボトルケージをいったん外すのが普通ですが、ボトルケージの形状によっては付けたままでも下のボルトが回せることがあります。
- 「締め付けトルク」については説明書に記載があります。また、サビや固着を防ぐため、取り付け時はボルトにグリスを塗っておいたほうが良いでしょう。
というかんじで、取り付けは簡単で、
ボトルケージの位置調整がサクッと完了です。
まとめ
ボトルケージの位置を調整したい時には、
今回ご紹介したような「ボトルケージの位置がズラせるアイテム」が便利ですね。
- 「ボトルの出し入れができない」という状態から「出し入れ可能」になったり、
- 「無理やりねじ込む」という状態から「スムーズに出し入れ可能」になるなど、
ボトル&ボトルケージの使用感を改善できます。
総合的にとても気に入ったので、私は同じものを3つも買ってしまいました(笑)
ということで、『ボトルケージの位置を調整したい』と思った時には、
こんなアイテムを使ってみてはいがかでしょう?参考になれば幸いです。
今回ご紹介したアイテム
※先述の通り、2015年頃販売された製品に不具合があったためレビューには悪い評価がたくさんありますが、現在はそのような問題はなく、私が購入した製品も3つとも良品でしたよ。
より新しい、似ているアイテム
「ウルフトゥースのスロットベースマウント」は同様の機能を持つアイテム。アルミ削り出しの1ピース構造で、シマノのアダプターよりもシンプルで高級感があります。
付属のボルト等を含めたパーツ総重量はシマノよりも重いので、軽さをとるか?質感をとるか?あわせて検討してみると良いでしょう。
【参考】以前はこんなアイテムも使ってました
「トピークのQRケージマウント」を使えば、ボトルケージがワンタッチで着脱できるようになり、取り付け位置を20mmズラすことができますよ。こちらは以前使ってました。
ズラす距離が20mmで足りる時は、こちらも選択肢になりますね。ご参考までに。
【参考】位置調節機能を備えたボトルケージもある
ここまでは、ボトルケージと自転車の間にパーツを追加する方法についてお伝えしましたが、ボトルケージ単体で位置調節できる製品もあります。
ミノウラの「SC-100」は、複数のボルト穴とスライドできるスリットを備えたボトルケージで、上下8段階(最大移動幅7cm)の調整が可能です。(メーカー製品ページ)
余計なパーツを追加することなくボトルケージ単体で調節できるので、シンプルに使いたい人はこちらも選択肢にしてみてはいかがでしょう。