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ふじたひであき
サイト運営者
兵庫県神戸市出身。自転車愛好家、フォトグラファー。

自転車のサイト『MINI VELO 道』ではミニベロとロードバイクの初心者向け情報や、楽しみ方を広げる話題などを紹介しています。自転車用品が好きで、最近は自ら製品開発にも関わっています。

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ブロンプトン以外の折り畳み自転車はどうなの?|折りたたみミニベロ選びのお話

BROMPTONが最高なら、その他の車種はどうなの?

イギリス製の世界一有名な折り畳み自転車ブロンプトン」。

私自身もブロンプトンに乗っていて、いつもその便利さを実感しています。

いまでは、ブロンプトンは私の暮らしの中で欠かせない1台になりました。

ブロンプトンほど折り畳みたくなる自転車はほかに無いでしょう。

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その究極の折り畳みスタイルを活かすことで、毎日が便利に・楽しくなるのです。

記事やSNS投稿では、私がブロンプトンを使いこなす様子をよくお伝えしていますね。

ブロンプトンは、折りたたみ自転車の魅力をあますことなく実感できる1台ですよ。

使い方さえ間違わなければ、ブロンプトンは最高の折り畳み自転車だと私は思います。

同様にブロンプトンユーザーの多くが、ブロンプトンを選んだことがベストチョイスだったと感じています。

それでは、ブロンプトンを基準に見た時に、

  • 「ブロンプトン以外の折り畳み自転車はどうなのか?」
  • 「ブロンプトン以外の折り畳み自転車を選ぶことに価値はないのでしょうか?」

今回はそんなテーマで「ブロンプトン」と「その他の折りたたみ自転車」を見てみましょう。

あなたの自転車選びの参考になればと思います。

追記

BROMPTONの2022年モデルでは、シリーズ展開に従来モデルから大きな変更がありました。

これにより、変速仕様や重量などが関係する評価は、従来モデルと新しいモデルでは違う部分が出てくる可能性があります。

この記事は、従来(~2021年)のBROMPTONを話の土台として執筆したものです。

2022年以降のBROMPTONや、特定のモデルには当てはまらない部分もあるかと思いますが、予めご了承ください。「以前はこうだった」という昔の話として見ていただけると問題がないと思います。

もくじ

ブロンプトンにも良い所と悪い所がある

ブロンプトンの長所

ブロンプトンは折りたたむのが超かんたんで、世界最小レベルに小さくなります。(2016年時点の専門メーカー製自転車において)

「折り畳みの簡単さ」や「たたんだときのコンパクトさ」を最優先に考えるなら、ブロンプトンは最有力候補になるでしょう。

私がブロンプトンを素早く折り畳む様子

ブロンプトンほど早く、なおかつ小さく折りたためる自転車はほかにありません。

繰り返しますが、
折り畳みの簡単さとコンパクトさを重視するなら、ブロンプトンは最高です。

しかし、すごく大雑把に言えば、ブロンプトンのメリットはそれしかないです。

他にも長所や特筆すべき点はいくつかあるのですが、通常の使用の中で実感できるものではないため、ここではあえて上記のようにお伝えします。

ブロンプトンの短所

ブロンプトンの走りは他の優れた折りたたみ自転車やミニベロと比べるとかったるいです。

走行性能は低く、特に3速・6速など「内装変速機を持つモデル」は駆動抵抗が大きく走りが重たいです。

どのタイプを選んでも平均的にハイギアードな設定なので、「ペダリング1回転で進む距離」は長めですが、それだけで走行性能が高いとは言いません。(ギア比が高い≠走行性能が高い)

また、頑丈で壊れにくい一方でメンテナンスの難易度は高めで、初心者には手に負えない部分もあります。

さらに、折り畳みの構造上、ポジション調節がほぼできないことには、たびたび悩まされます。

自転車をカラダに合わせるのが基本なのに、カラダや乗り方をブロンプトンに合わせなければならないのです。

人によっては、ずっと「他人の自転車」に乗っているような、いつまでもしっくりこない場合もあるみたいですね。それも仕方ないと思います。ポジション調節に関しては、基本的にサドルしか触れないので。

どんな自転車もそうであるように、ブロンプトンにもメリットがあればデメリットもあるんですよね。

【私感】ブロンプトンは折り畳みだけを評価すれば最高の自転車だと思う

走りに過度な期待をせず、短所には目をつむってあげて、積極的に折りたたんで活用すれば「ブロンプトンは最高」だと言えます。

私は上記の通りにブロンプトンを使っているので、
つまり、ブロンプトンは最高です。

これはブロンプトンを日々使い倒している私の率直な感想です。

私は真実を見ずに盲信的にベタ褒めするようなことはしないし、悪い所を見えないフリしないので、「ここがダメだなぁ」と思う部分もあります。

これまで色々な自転車に乗ってきたからこそ、「ブロンプトン特有の変なところ」などはやっぱり気になります。

その上で、ブロンプトンのことは好きですよ。
相棒として大切に思っているし、これまでブロンプトンと多くの場所に行ってきました。

だからこそ、良い所も悪い所もよく理解していて、「良い所を最大限に活用」していきたいと思っています。

ここまで、ブロンプトンの特徴や、長所と短所について大まかに振り返ってみました。

そして、この記事のテーマは、そんなブロンプトンを基準に見た時に「ブロンプトン以外の折り畳み自転車はどうなのか?」というお話です。

テーマを確認したところで、続きをご覧ください。

ブロンプトン以外の折り畳み自転車にも強みはある

ブロンプトン以外の折り畳み自転車を選ぶことで得られるメリットもあります。

例えばダホン、ターン、BD-1(Birdy)、タイレル、バイクフライデー、その他、
ミニベロ・折り畳み自転車のメジャーブランドの中には、
ブロンプトンよりも優れた特徴を持つ車種がたくさんあります

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ブロンプトン以外の折りたたみ自転車にはどんな特長があるのか、ブロンプトンと比較しながら見ていきましょう。

全ての車種が、以下の全ての特長を持っているということではなく、「ブロンプトン以外の優れた折りたたみ自転車は、例えばこんな特長を持っている」ということですよ。

走行性能が高い

ブロンプトンのホイール径が16インチなのに対して、20インチの折り畳み自転車はより高い走行性能を持っています。

ホイール径が少し違うだけで、自転車の走りは変わるのです。

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例えばブロンプトンで長距離サイクリングをするのはかなりしんどいですが、
20インチの折り畳み自転車ならそのハードルはグッと下がります。

また、同じ16インチの折りたたみ自転車でもブロンプトンよりよく走る車種もありますよ。

変速段数が多い

折り畳み自転車の多くはスポーツバイクと同じように外装変速機が付いています。

最近は少なくても7段、多ければ22段の変速段数があります。

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変速幅が広ければキツい登り坂にも対応できるし、理論上のトップスピードも伸びます

細かくギアチェンジできれば、その時の「ちょうど良いギア」を選べます。

  • 「変速段数が多いほど疲れにくい」
  • 「変速段数が多いほど気持ちよく走れる」

と考えてもらえば解りやすいでしょう。

ブロンプトンの変速は少ない&しんどい

ブロンプトンは標準で2段~6段の変速段数が選べますが、いずれも段数が少ないためしんどい場面は多いです。ブロンプトンは上り坂が苦手なんです。

また、内装変速機は駆動抵抗が大きいため「ギアを軽くしても楽にならない」というツライ現象も起きます。

車体重量が軽い

折り畳み自転車にとって重量の軽さは魅力です。

実際に輪行などをして、折りたたんた状態で持って歩けば、たった1kgの差も偉大だということに気付きます。

ブロンプトンよりも軽い折り畳み自転車はたくさんあります。

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画像引用元:ターンバイシクルズ・ジャパン ©Tern Bicycles Japan

ブロンプトンの車体重量はおよそ11~12kg前後(変速段数やリアキャリアの有無によって変わる)。

一方、10kgを切る車種や8kg台の車種など、圧倒的に軽い折り畳み自転車もあります。

多段変速機を装備していてもまだブロンプトンより軽量な車種は魅力的です。

「TernのヴァージュX10」はその好例で、10段変速付きで重さ9.7kgしかありません。

ブロンプトンは「軽さ×変速段数」では勝負にならない

ブロンプトンの標準ラインナップでは、外装2段&リアキャリアなしのモデル「S2L」が最も軽い10.7kg。

さらに軽さを追求した、数量限定のチタンフレームモデル「S2L-X」で9.9kg。

ブロンプトンの場合、軽さを追求すると2段変速モデルしか選べないので「多段変速機付きで軽い折り畳み自転車」とはもはや勝負になりません。

ポジション調節ができる

ブロンプトン以外の折り畳み自転車の多くはポジションの調節ができます。

サドルやハンドルの位置や角度をある程度調節できるのです。

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スクリーンショット引用元:ターンバイシクルズ・ジャパン ©Tern Bicycles Japan

自転車は乗る人の体格や姿勢にあわせてサドルやハンドルの位置を調節する必要があります。

気持ち良くサイクリングを楽しみたいなら、ポジションが調節できるほうが断然良いですね。

ブロンプトンはポジション調節がほぼできない

ブロンプトンは基本的に「サドルの高さ」くらいしか調節できません。

下手にハンドルの角度を変えようものなら、折りたためなくなります。あのギュッと圧縮したような折り畳みを実現するためにギリギリの設計がされているからです。

また、ブロンプトンを折りたたんだ時に一番後方に飛び出す部分が「サドル」で、サドルの前後位置を後ろのほうにすると折り畳みサイズが大きくなってしまいます。

すると「入るはずの輪行袋に入らない」という問題が起きるので、「カラダに合わせてサドルを後退させる」ことを私はあきらめています。

パンク修理の難易度が低い

折りたたみ自転車の多くは、ブロンプトンと比べればパンク修理が容易です。

例えば【スポーツタイプの車種】や【シングルギアの車種】なら、ホイールの着脱はかんたんで、パンク修理は基本的なスキルがあればできるはず。

苦手な人はお店に持って行けばふつうの自転車屋さんでも対応してもらえます。

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その他、折りたたみ自転車は一般的な自転車にはない特殊な部分があったり、珍しいトラブルが起きることもありますが、
一般的なロード・MTB系コンポーネントで組まれた多くの車種は、日常的なメンテナンスで困ることはほとんどないでしょう。

ブロンプトンは後輪周りの複雑さがネック

ブロンプトンは後輪周りの作りが複雑で、パンク修理するにも一苦労です。

後輪を外すには、まずチェーンテンショナーを取り外す必要があり、路上に複数の部品を並べることになりますよ。

自分でできない人は自転車屋さんにまかせれば良いのですが、ブロンプトンは専門店以外では持って行っても断られるケースがあります。自転車屋さんもふだん取り扱っていない車種のことは解らないのです。

自分好みのデザインが選べる

ミニベロや折り畳み自転車はそのデザインの豊富さが魅力です。

ブロンプトンよりも「スポーティー」あるいは「個性的」な折り畳み自転車はたくさんあります。

ブロンプトン以外の車種に目を向ければ、もっと自分好みの1台に出会えるのです。

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自転車に対する満足度は「機能」や「性能」よりも「その自転車が好きかどうか」に大きく左右されます。

たくさんの選択肢の中から自分が好きな見た目の自転車を選べることには価値があるのです。

あなたはブロンプトンの見た目が好き?きらい?

ブロンプトンのデザインは洗練されていて、小さく折り畳まれた姿は美しい。しかし自転車としては好みが分かれるデザインでもあります。

例えば、あなたがブロンプトンの見た目が好きじゃないなら、ブロンプトンにこだわる必要はありません。あなたが本当に愛せる折りたたみ自転車を選ぶことが大切です。

まとめ

ブロンプトンが素晴らしい折り畳み自転車なのは確かです。

しかし、優れた折り畳み自転車は他にもあります

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ブロンプトンにはない特長をもつ折り畳み自転車は多いです。

折り畳みの簡単さや小ささではブロンプトンにはかなわなくても、
ほかに良いところや魅力があれば、大いに選択肢に入れていいはずです。

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ブロンプトン以外の折り畳み自転車もぜひ選択肢に入れたい

ブロンプトン以外の折り畳み自転車を選ぶということは、
折り畳みの簡単さやコンパクトさと引き換えに、何かほかの価値を手に入れるということ。

どんな特長を重視し、また何を妥協するかはあなたしだい。

自分にとってベストな自転車は、あなたの価値観が決めるのです。

それでは、楽しい自転車ライフを!

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