自転車乗りの補給と回復|サプリ・補給食の種類とタイミングをご紹介
自転車で長距離を走ると、すぐに疲れたり、バテて脚が回らなくなるという経験はありませんか?
その原因の1つに「補給不足」が考えられますよ。
自転車でロングライドを楽しむなら『補給』が欠かせません。
それは運動量が多いロードバイクはもちろん、ミニベロや他のどんな自転車でも同じ。
また、翌日以降にひどい疲れを残さないためには「回復系サプリ」の摂取も有効です。
それじゃあ、補給って何を摂ればいいの?どのタイミングで摂ればいいんだろう?
今回はそんな自転車乗りの補給と回復について、
- サプリや補給食の種類
- 摂取のタイミング
などを解りやすくまとめて紹介します。
自転車で長距離を走る時、初心者と熟練者の間に大きな差が表れるのは「体力」や「経験」に加えて「補給に対する意識」です。
初心者でも「補給」さえしっかりできていれば、すぐにバテることなくもっと走れるようになると思いますよ。
1. サプリ&補給食の種類
まずは補給食やサプリの「種類」とその効果や必要性について簡単にご紹介します。
かならずしも全てを摂取する必要はないので、あなたに必要なものから取り入れてみてくださいね。
炭水化物(糖質)
人が運動するためにはエネルギーになる「炭水化物(糖質)」が必要不可欠です。
炭水化物は「ご飯」「パン」「麺類」など普段の食事から摂るのが基本ですが、不足する場合はゼリードリンク等の補給食で補います。
おおまかな目安として「1~2時間のサイクリング」や「30km未満の短い距離」なら、ちゃんと食事を摂っていれば補給なしで走っても大丈夫です。
しかし、「2時間以上」や「30km以上の距離」を走り続ける場合は、補給なしでは糖質がすぐに枯渇するため、補給が必要になってきますよ。
エネルギー切れになる前にこまめに補給食を摂ることで、長い距離を走り続けることができます。
ちなみに「すばやく&お腹をふくらませずにエネルギーをチャージする」ためには、固形物よりもゼリー状の補給食が適しているため、スポーツ用の補給食はゼリータイプが多いのです。
- 参考商品:私は「アミノバイタル パーフェクトエネルギー」というゼリードリンクをよく携行しています。
糖質を使い切ってエネルギー切れに陥ると急激にバテや疲労を感じます。バテを感じてから糖質補給をしてもすでに手遅れで、すぐに回復することはできません。
補給する距離やタイミングを決めて、こまめに早めに補給し続けることが大切です。
「自分は体力がなくて、すぐに疲れる…」という人も、実はただ補給が足りてないだけということがあるので、まずはしっかり必要なエネルギーを摂ることから始めてみましょう。
BCAA
「BCAA」は筋肉を作るアミノ酸の代表的な3つ「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の総称で、運動中には糖質に次いで筋肉を動かすエネルギーになります。
運動中に糖質が不足すると、筋肉からBCAAが分解されて消費されるので、それが筋肉の減少や疲労につながります。
サプリで「BCAA」を摂取することによって、筋肉の消耗や疲労を抑えて、持久力を維持する働きがありますよ。
とくに筋肉を消耗しやすいロングライドやヒルクライムなどでは、飲むと・飲まないとでは疲労感に大きな差がありますね。
- 参考商品:私はグリコの「おいしいアミノ酸 BCAAスティックパウダー」というBCAAサプリを飲んでいます。
電解質
「電解質」というのはナトリウム・カリウム・カルシウムなどのことで、エネルギーの代謝や生命の維持に欠かせないものです。
水分・エネルギーの吸収・代謝が上手く行われるためには、体内の電解質濃度が一定に保たれている必要があります。
電解質は発汗によって急速に失われるので、たくさん汗をかいたら補給する必要がありますよ。
発汗によって体内の電解質濃度が低下した時、水だけを飲むと電解質濃度がさらに低下して、水分の吸収ができなくなり、脱水症状を引き起こします。
失った電解質を補給せずに放置すると、足がつったり、熱中症につながるので要注意です。
水ばかり飲んでいると電解質不足になるので、必要に応じて積極的に摂っていきたいですね。
- 参考商品:私は「ミドリ安全の塩熱サプリ」を使っています。
また「水分+糖質+電解質」をまとめて摂れる補給用ドリンクもあるので、暑い季節にはそちらも活用するのがオススメです。
グルタミン
「グルタミン」は筋肉中に存在するアミノ酸の一種で、代謝と免疫機能を助ける成分。
サプリで摂取することで壊れた筋肉を修復したり、体調を整えて回復させる作用があります。
その効果から、グルタミンは病院で入院患者の早期回復のために使われることもあるそうですよ。
スポーツや激しい運動をしてフラフラになるほど疲れ果てた時には、筋肉はボロボロで、免疫力も低下します。
実際、ロングライドの後に風邪をひくなど、体調を崩す人は多いですね。
そこで、激しく疲労する時にサプリで「グルタミン」を摂ることで、回復を早める働きがあり、整腸作用もあります。更には免疫力を高めて疲労からくる風邪などを予防する働きもあります。
グルタミンは激しく消耗して疲れ果てた時のアフターケアに役立ちます。飲むと本当に回復が早くなる感じですよ。
- 参考商品:サイクリング中には「クエン酸&グルタミンドリンク」を使っています。
- 参考商品:帰宅後にはサプリとして飲める「グルタミンパウダー」がお勧めです。
プロテイン
「プロテイン」は筋トレをしている人にはお馴染みの「たんぱく質サプリ」です。
ビタミンや鉄分等が配合されているものもあり、筋肉の回復を促す効果があります。
激しい運動をした後は、筋肉は少なからず損傷しています。それは「筋肉痛」や「体が重い感じ」などで実感できますね。そんな疲れをいつまでも残さないためにプロテインが役立ちます。
疲れて家に帰った後、食後や就寝前に摂ることで、翌日以降の疲労感の軽減に効果ありですよ。
私は寝る前にプロテインを飲んで、ストレッチをしてから眠るようにしています。
- 参考商品:私は「グリコのホエイプロテイン」を使っています。
2. 補給の種類とタイミング
以下は、実際のロングライドやツーリングを想定した「補給の種類とタイミング」の一例です。
出発前から走行後までの全体の流れを書いているので、参考にしてみてくださいね。
出発前
- 2日前~前日にかけて「炭水化物」を多めに食べる。(=カーボローディング)
- 当日の朝食では「炭水化物」を適度に食べる。
- 走行をスタートする1~2時間前にお腹が空いているなら【炭水化物サプリ】を摂る。
- 走行をスタートする30分前に【BCAAサプリ】を摂る。
- 「スタート前に空腹」なんてことが絶対に無いようにしましょう。
- 【BCAA】は摂取後30分程度で効果が最大になるので(参考:大塚製薬サイト)、スタート30分前までに摂るのが効果的です。
走行中
- のどが渇く前に、積極的に少しずつ「水分」を摂る。
- 走行25km毎または1時間毎を目安に【炭水化物サプリ】を摂る。
- 走行2時間毎に【BCAAサプリ】を摂る。
- 山越えなど高負荷で走る前・走った後は、次の補給を繰り上げて早めに摂る。
- たくさん汗をかいた時は【電解質サプリ】を摂る。
- 昼食は、なるべく油ものを避けて、炭水化物と消化の良いものを食べる。
- 疲れを感じたら、適度に休憩する。
- 体内から糖質(≒炭水化物)が不足すると一気にしんどくなります。そのため、常に不足しないように【炭水化物】を摂り続ける必要がありますよ。
- 【BCAA】は約2時間で血中濃度が低下するので、2時間を目安に摂るのがベター。また【BCAA】は一度に2000mg以上摂取しないと効果が出にくいので摂取量に注意しましょう。(参考:大塚製薬サイト)
走行後
- サイクリング終了後、20分以内に全身のストレッチをする。
- 疲れてフラフラ、筋肉を傷めたなど、体にダメージを感じる場合は【グルタミン】を摂る。
- 帰宅後、身体のストレッチやマッサージをする。ただし痛みのある部分はやめておく。
- 就寝前に【プロテイン】を飲む。
- 回復を促し、疲れを残さないためには、サイクリング終了後すみやかにアフターケアを始めることが大切です。
- 【グルタミン】や【プロテイン】などドリンク系のサプリは一度に色々飲むとお腹を下す原因になるので、適度に間隔を空けて摂取しましょう。
最適な補給の量やタイミングは「走行距離」や「運動強度」「体格」等によっても変わります。上記の内容を目安に、ご自身に合わせて調節してみてくださいね。
3. 補給食を入れる場所も大切なポイント
せっかく「補給食」を用意していても、取り出しにくいところに収納していると、なかなか補給ができません。
「補給食」はアクセスしやすいところに収納しておくことで、こまめな補給ができるようになりますよ。
補給食用に素早く出し入れできる収納スペースを作っておくと便利です。
私のオススメは「POTA BIKE ステムサイドポーチ」で、これを使えばハンドルの近く/ステムの横に補給食をセットすることが可能に。
この場所に補給食があると、走行中や停車時に素早く補給食に手を伸ばすことができますよ。
新型、出ました
4. おすすめのサプリ・補給食
サプリや補給食は、探してみると種類が多いので「どれを選べばいいの?」と迷ってしまいますよね。
ご参考までに、私がいつも買っている「サプリ&補給食」をご紹介しておきますね。
いろいろ買ってみた結果、以下のものが私にとって定番化しているのでオススメできます。
【炭水化物】アミノバイタル・パーフェクトエネルギー
『アミノバイタル・パーフェクトエネルギー』は自転車やマラソンなど「持久系スポーツ」でのパフォーマンス持続を目指したサプリです。エネルギー補給ができるだけでなく、バテやスタミナ切れを予防する効果があります。血糖値を急変動させないように作られているので健康面でも安心です。
【炭水化物】井村屋 スポーツようかん
『井村屋 スポーツようかん』は運動時のエネルギー補給用に作られた「羊羹」です。甘くて美味しいので間食として食べやすく、糖質だけでなく塩分も適度に摂れます。ゆっくりと吸収・代謝されるように作られていて、ゼリーには無い腹持ちの良さがありますね。
【BCAA】グリコ BCAAスティックパウダー
『グリコ BCAAスティックパウダー』はBCAAを1本あたり4000mgの高濃度で摂取できるサプリです。BCAAは一度に2000~4000mg程度摂取するのが効果的なのでちょうど良いです。これを飲んでおけば疲労感や筋肉痛がかなり軽減されます。粉状なので水と一緒に飲むのがお勧めです。
- 似ている商品:「アミノバイタル・プロ」もオススメです。以前はこちらを買っていました。
【電解質】ミドリ安全 塩熱サプリ
『ミドリ安全 塩熱サプリ』は発汗で失われる電解質を補給するためのサプリです。電解質を失うと「熱中症」や「脱水症状」につながるので、それを予防する効果があります。たくさん汗をかいた時だけ役に立つので、暑い時期にお世話になっています。
【水分+エネルギー+電解質】グリコ CCDドリンク
『グリコ CCDドリンク』は水分・エネルギー・電解質を一度に補給できる高機能ドリンクです。1袋を500mlの水で溶かせば「水分+170kcalのエネルギー」が補給できるドリンクのできあがり。1時間でボトル1本飲み干すような時にぴったり。暑い季節に最適なドリンクですよ。
【グルタミン】グリコ クエン酸&グルタミン
『グリコ クエン酸&グルタミン』は1袋でクエン酸5000mgとグルタミン5000mg、更にカルニチンとビタミンCを摂取できる粉末ドリンクです。運動中・運動後の身体の調子を整えて、疲労を回復・ダメージを修復する効果があります。私はサイクリングの後半に飲んだり、完走後にまずこれを飲むというかんじ。飲むと飲まないとでは、翌日の疲労感がずいぶん違いますね。疲れを残したくない人にオススメです。
まとめ
以上、『自転車乗りの補給と回復|サプリ・補給食の種類とタイミング』についてご紹介してみました。
自転車で長時間・長距離を走る時には「補給」と「回復」を意識しておきたいですね。
バテる前に、積極的に補給することが大切
運動中のエネルギー切れは、バテや疲労につながります。食事だけでは栄養補給が間に合わないから「サプリ」や「補給食」が役に立ちますよ。
また「水分補給」も肝心で、のどが渇く前に、少量ずつ・積極的に水分を摂りましょう。
疲れを残さないために、回復も意識しよう
また運動後、翌日以降にひどい疲れを残さないことも大切です。これも適切な補給とサプリの摂取である程度コントロールできるので、回復系のサプリも上手に活用しましょう。
サプリ&補給食を上手に使えば、もっと走れる
いままで補給や回復についてあまり考えていなかった人は、これからは積極的に意識・実践してみてはいかがでしょう?
そうすれば、きっともっと走れるようになりますよ。
それでは、楽しいサイクリングを!
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